― 幻華 ― 春の宵の中 いくつもの 真っ白な花が咲いていた まるで白い炎を灯すように ひとつひとつは小さな炎だけれど 見渡す限り一帯に 白い炎が揺らめいている やがて 白い炎はゆっくりと重なり合い 何かの像を結んでゆく この世のものとは思えないほど綺麗な… 真っ白な… 白銀の… ……あたしは眩暈を覚えた ここにある現実が 現実で無いような あたしは 今 何を見ている? そのとき 頬に 何かが触れた 透き通るような この世のものとは思えないほど綺麗な指先が そして あたしは あたしの 在るべきところに戻った |
13代目トップ絵「幻華」(2008.4.4〜2008.6.2)です。 最後の一文がなかなか締めくくれなくて頭を抱え込んでいたところ、「来週ついに本編の最終回を迎える」という情報が入ってきました。 ……少し、意識しています。 2008.6.14 @Richomaru |